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CT検査について

こんにちは。獣医師の勝山です。

桜の季節も過ぎ、もうすっかり暖かくなりましたね。

 今回はCT検査について少しお話したいと思います。

 CT検査とは、コンピューター断層撮影法(Computed Tomography)を用いた検査です。

…といわれても、よく分からない方が殆どだと思います。

レントゲン検査は皆さんピンとくると思いますが、CT検査は、レントゲン検査と同じX線という放射線を利用して行う検査になります。

 この2つの検査の違いは何かというと、レントゲン検査は一つの方向から一回撮影するのみなので、平面的にみることしかできないのに対して、CT検査は様々な角度から何回も撮影したものをコンピューターで解析することにより立体的にみることができます。

 例えば、体にできものができてしまった場合、できものがどのくらいの大きさなのか、どこの位置にあるのか、血管がどのように入り込んでいるかなどが、CT検査をすることにより詳しく分かります。

それにより、ご家族に分かりやすく病気の説明ができたり、手術の計画が立てやすくなったりします。

 

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肝臓にできものができています。

(茶色:肝臓、水色:肝臓のできもの)

ちなみに、撮影時間は数秒ですがその間じっとしていないと画像がブレてしまうため、殆どの場合で全身麻酔をかけて行います。

そのため、CT検査の前には血液検査等の麻酔を安全にかけられるかどうかの検査が必要になります。

精密な検査が必要になる場合はその日のうちにCT検査ができないことがありますのでご注意ください。

また、被曝について心配される方もいらっしゃいます。

もちろんレントゲン検査よりは受ける放射線の量は増えますが、それでも体には影響のない量なのでご安心ください。

CT検査が必要かどうかは病気の種類や状態により変わってきますので、まずは診察を受けていただきご相談ください。

犬・猫の骨髄検査について

こんにちは、獣医師の森田です。

みなさん、骨髄という言葉を聞いたことがありますか?

骨は内部が空洞になっていて骨髄という組織で満たされています。

骨髄は血液を作る工場で、外敵から身を守る白血球・酸素を体に運搬する赤血球・傷ができた時に血を固めてくれる血小板などの細胞を作っています。骨髄で作られた細胞は血液中に出ていきそれぞれの働きをしてくれます。

病気になると上記の細胞が少なくなることがあります。結果、体の抵抗力が低下したり、貧血になったり、血が止まりづらくなったりします。

この異常はまず血液を調べると分かります。異常の原因が骨髄にあるのか・あるいは他の場所なのかを調べるために骨髄検査が実施されます。

骨髄の中に針を入れて細胞を採取し、骨髄で何が起こっているかを調べます。また、様々な“がん”が骨髄の中に入り込んでしまうことがあり、どれくらいがんが広がっているのか調べる目的で検査をする場合もあります。

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<ジャムシディ針>

解説:骨髄針といわれるもので普通の針よりも少しだけ太くなっています。

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<骨髄塗抹写真>

解説:取れた骨髄を見やすいように染色したものです。これを詳細に分析して治療に役立てます。

 

骨に針を刺すため、場合によっては全身麻酔が必要になることもありますが、骨髄検査をすることで通常の血液検査ではわからない血液の状態が把握できます。

また、検査自体は10分程度で終わり、動物への負担はほとんどありません。

骨髄検査、しかも全身麻酔をかけるかもしれないと聞くと、迷われてしまう方も多いと思います。

ですが、得られる情報によって治療の方法が見つかる場合もあります。

もし、愛犬・愛猫が動物病院で骨髄検査を提示された場合に、この話を思い出していただければ幸いです。

できものを見つけたとき、病院で針吸引検査を行ってみませんか?

獣医師の平林です。

生れは長野で、入間に住み始めて数年が経ちました。大学時代は青森に住んでいたので、実家にはなかなか帰れませんでしたが、今はちょこちょこ帰っています。

この間、実家の犬と遊んでいたら、からだにしこりがあるのをみつけました。ドキッとして、悪いものだったら…と、心配になりました。

みなさんも日常、動物と触れ合っているなかで、なんだか腫れている、しこりが触れる、と気づかれることはありませんか?

そしてそれから思う事は

・何のできものなのかな

・治療をした方がいいのかな

・どんな治療になるのかな

・治療をすれば治るのかな…

このようなことだと思います。

答えは…

できものの種類によって様々です。

今回は、できものを見つけたとき、このような疑問の答えに近づくためのはじめの検査、針吸引検査についてご紹介します。

針吸引検査は、できものに針を刺して細胞をとり、顕微鏡で観察する検査です。できものの場所や、動物の性格にもよりますが、麻酔は必要にならないことがほとんどです。

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細胞の形や様子から、

 

何のできものか

腫瘍か、腫瘍でないか

良性か、悪性か

 

診断をします。

できものの性格を知ることができ、

治療の時期、方法を検討するにあたり、大切な判断材料になります。

 

例えば、この猫ちゃんは耳の付け根に腫れがみられました。針吸引検査を行うとつぶつぶした顆粒をもつ丸い細胞が観察されました。

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検査の結果、できものはただの腫れではなく、肥満細胞腫という腫瘍でした。肥満細胞腫は皮膚や内臓にできる悪性腫瘍で、早期の治療が必要です。このねこちゃんはすぐにできものの切除を行いました。

これはねこちゃんのおなかのできものです。2-3年前よりおっぱいの近くにみられていたそうですが、大きくなり、皮膚が破れてきてしまいました。

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針吸引検査を行ったところ、乳腺腫瘍が疑われました。乳腺の腫瘍は悪性であるほど、隣の乳腺に広がっていく心配があります。このねこちゃんの乳腺腫瘍は悪性であったため、できものを含めてつながりのある乳腺も一緒にとることをご相談しました。

 

次はわんちゃんのおしりです。しっぽの右上に硬いできものと、左の太ももにおもちのような形をした柔らかいできものがあります。

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針吸引検査を行ったところ、しっぽの右上のできものからは細胞があまりとれませんでした。細胞の結びつきが強く、硬いできものからは細胞がとりにくいため、針吸引検査では診断が難しいことがあります。

このような場合には、組織生検といって、できものの一部を切り取って病理診断を行う検査に進みます。

組織生検を行ったところ、切除をした方がいいがんであることが分かったため、わんちゃんには手術を受けてもらいました。

左の太もものできものは、脂肪腫という良性腫瘍でした。脂肪腫は良性の腫瘍で、急激に大きくなったり、生活の邪魔にならなければ、治療はせずに様子をみることができます。このわんちゃんもこちらのできものは経過をみることになりました。

できものにより治療が様々であること、その際に、針吸引検査が大切な判断材料になることの例を少しですがご紹介してみました。

針吸引検査は、できものの一部しかみていないので、確定診断はできませんが、動物への負担が少なく、できものの情報を引き出す事のできる有用な検査です。

できものを見つけたとき、病院で針吸引検査を行ってみませんか?