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スタッフブログ

ケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎)について

こんにちは、獣医師の石川恭平です。

桜も開花して春らしくなってきましたね。春になって仔犬を迎えるご家庭も多いかと思います。

今回はケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎)についてお話ししたいと思います。

ケンネルコフは急に起こり、短時間でおさまる咳が特徴です。他にも鼻汁や食欲・元気の低下が認められることもあります。

原因は感染力の強いウイルスや細菌です。ケンネルコフを発症している犬の咳やくしゃみを吸入してしまったり、ウイルスや細菌で汚染された物を舐めてしまったりすることで感染してしまいます。

どの犬種・年齢の犬でも感染する可能性があります。ほとんどは軽い症状で1週間から10日で自然に治りますが、仔犬や体調の悪い高齢犬では咳やくしゃみが続いたり、少しずつ悪化したりすることがあります。悪化してしまうと肺炎を引き起こしてしまい、命に関わる場合があるので注意が必要です。

また、多様な病原体が関与しているため、ワクチンを接種しているにも関わらず呼吸器症状を起こすことがあります(ワクチンにはケンネルコフの主な原因となるウイルスが含まれているので重症になることを防ぐためにも接種は大切です)。

このような病気の特徴があるため、ケンネルコフを患ってしまった、食欲も元気もある軽い症状の犬から病気を診断することは診察室だけでは難しいこともあります。

例えば、興奮した時にだけ軽い咳をしてしまう、吐くようなしぐさをする(呼吸器の症状のこともあります)などの症状を教えていただいたことが診断や治療につながることもありました。

ですので、ワクチンの摂取にいらした元気な仔犬でも気になることがあったら獣医師にぜひ伝えてください。

動画も撮影していただけますと非常に助かります。

 

 

4月で入社2年目になります

こんにちは。動物ケアスタッフの磯村です。

3月に入り、暖かい日が増えてきました。

寒すぎず、暑すぎない、一番好きな季節です。

早いもので入社して1年が経とうとしています。

大学を卒業したばかりでわからないことが多く、不安な日々を過ごしていました。

少しずつではありますが、できることが増えてきて嬉しく思いますが、まだまだな部分も多く勉強が必要だなと感じています。

4月で入社2年目になります。

今年は去年以上に成長できるように、頑張っていきたいです。

 

また、来院されるわんちゃんや猫ちゃん、飼い主様が安心できるようにサポートしていきたいと思います。

 

 

アニマルパープルデー

こんにちは。獣医師の安藤です。

3月になり、だいぶ温かくなってきましたね。

みなさまはどうお過ごしでしょうか?

わたしは寒いのが苦手で、普段は車通勤、休日は近い場所でも車で行ってしまおう...が続いていて、最近歩いたのいつだっけ?とふと思いました笑。

寒さや花粉が落ち着いたら、さすがに運動しようと計画を立てているところです!

ところで、3月26日はアニマルパープルデーです!

「アニマルパープルデー」ご存知でしょうか?

今日はそのお話をしようと思います。

パープルデー=てんかん啓発の日。

世界中でてんかんに関するイベントが開催され、賛同する人々は紫色のものを身につけます。

てんかんとは脳の疾患であり、人では100人に1人がもつといわれています。

アニマルパープルデーはその動物バージョン。

つまり、アニマルパープルデー=動物のてんかん啓発の日です!

動物の場合の発症率も人と同様であり、決して珍しくない病気です。

当院にも多くのてんかん患者さんが通院しています。そして、基本的には生涯つきあっていくものになります。

発作のコントロールをすることで、良い人生(犬生•猫生)を送ってもらう。そのためには、てんかんに対する正しい知識を持つことが大事なのです。

てんかんのわんちゃん、ねこちゃんと暮らすご家族様だけでなく、そのご家族様に寄り添えるよう、多くの方々に知ってもらいたいと思い、今回紹介させていただきました。

今年もオンラインにて、てんかんのミニレクチャーや講座があります。ぜひチェックしてみてください。わたしもします!

http://animal-purpleday.org/

 

また、初めて発作をみたご家族様へ。

発作といっても、脳ではなく、他の疾患が原因で起きる場合もあります。この子が発作を起こして...と来院されて、獣医師が実際に発作を確認できない場合が多々あります。

可能であれば、発作時の動画をとっていただきたいです。確かに様々な検査は必要なのですが、動画から多くのヒントを得ることができるので、とても助かっています。

そして、発作が1日に2回以上もしくは5分以上続いている場合はお早めの動物病院への受診をおすすめいたします。

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紫色のリボンをしためんま

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リボンがよく見えないころも

 

我が家のわかばさんが供血を行いました

皆さんこんにちは!動物ケアスタッフの小西です。

 

最近ようやく暖かくなってきましたね…。

私は割と雪の降る富山県出身なため、人生で初めて雪の降らないクリスマスとお正月を過ごし、新鮮な気持ちでした。

いつもの習慣で12月頭にはスタッドレスタイヤに履き替えたのですが、埼玉県ではいつくらいからノーマルタイヤに戻すのでしょうか…?

タイミングがよく分からずまだ交換していません。

もし私を病院で見かけることがあれば、皆さんがいつ交換したか教えてください(笑)

 

そんなこの冬、我が家のわかばさんが供血を行いました。

数日後に手術を控えた猫ちゃんが輸血をする可能性があったためです。

猫ちゃんは人間とは違い、血液型が A型、B型、AB型 の3種類しかありません。

と言っても多くの猫ちゃんはA型で、B型は少数、AB型はもっと稀だと言われています。

そして、手術をする子とうちのわかばさんは同じA型でした。

しかし、同じ血液型だからさあ輸血しよう!という訳にもいきません。

実際に輸血をする前に検査を行い、お互いの血液の相性がいいかを見ます。

もしその検査で相性が良ければ輸血することができ、もし輸血できなかったとしても、また別の子が輸血しなくてはならなかった時のために取っておくことが出来ます。

今回わかばさんの血液は相性が良かったものの、その子が無事手術を乗りきってくれて、元気に退院していったため、他の子の為にストックされています。

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A型のわかばさん

人間でも輸血ストックが足りないと問題になることもありますが、動物病院も同じです。

当院でも供血ボランティアをしてくれるわんちゃん、ねこちゃんを募集しています!

うちの子専用の血液型カードが貰えたり、ちょっと美味しいおやつも…

供血ボランティアさんの健康のためにも年齢や体重などの規定があり、詳しく書かれたパンフレットが待合室に置いてあります。

気になった方はお気軽にスタッフにお尋ねくださいね。

 

全身麻酔について

こんにちは、獣医師の鈴木です。

心なしか夜が少し暖かくなったように感じますが気のせいでしょうか。

さて、今回は全身麻酔についてお話ししたいと思います。

患者の検査や治療の過程で、全身麻酔が必要になる機会は多くあります。

1番分かりやすいのは手術ですね。

全身麻酔をかける上で、必要となる条件があります。

1.意識の消失

2.筋肉の弛緩

3.鎮痛

4.有害反射の抑制

以上の条件が得られた時に全身麻酔と呼べる状態となります。

しかし、これらの作用は1つの薬剤のみではなし得ません。

厳密に言えば、1つの薬でも条件を満たすことが出来ますが、理想的な全身麻酔とは程遠く、寧ろ患者を危険な状態にさせます。

なぜなら、薬には必ず毒性量というものが存在するからです(ここでは分かりやすく毒性量=副作用といたします)。

では、普段どのように全身麻酔をかけているのか?

それは、それぞれの作用を持つ薬を併用することです。

つまり、吸入麻酔薬、筋弛緩薬、鎮痛薬と呼ばれるものです。

それぞれの薬の薬用量を調整し、併用することで、個々の薬に存在する副作用の発現を抑えながら全身麻酔と同じ状態をつくることが出来ます。これをバランス麻酔といいます。

全身麻酔が必要になる時は、このように薬を組み合わせてその患者に適した麻酔を施すように日々考えながら処置しています。

残念ながら、薬に対してよく反応してしまう子や、かなり状態が悪くなってしまっている子など、どうしても麻酔リスクがある状況はあります。

なので、当院ではしっかり麻酔前検査をして何か麻酔に対するリスク因子がないか、もしくは問診等でアレルギーなどがないかを確認しています。

当院には、麻酔を専門とする獣医師がいる為、麻酔前検査で異常がないかを担当医と麻酔科医で吟味し、麻酔科医が麻酔を見る体制が整っていますので、少しでも麻酔に不安がある方のお力になれるかと思います。

最後になりましたが、麻酔にはこうして工夫に工夫を重ねて実施されている背景があることを麻酔が不安なオーナー様方に知っていただければと思います。

実は、バランス麻酔と同様に鎮痛にも数種の薬を併用して工夫を……なんて話はまたの機会にさせていただきたいと思います。

 

犬や猫にチョコをあげてもいいの?

こんにちは。獣医師の盧です。

今年もそろそろバレンタインの季節になりました。バレンタインといえばチョコレートの出番ですね。日頃の感謝の気持ちを伝えるために、わんちゃんやねこちゃんにチョコレートをあげても大丈夫でしょうか。

・結論から言うと、犬や猫にチョコレートをあげてはいけません

なぜかというと、チョコレートの中に含まれている「テオブロミン」と「カフェイン」が、犬猫に中毒症状を引き起こすからです。

「テオブロミン」と「カフェイン」はメチルキサンチン類と呼ばれ、これらの物質には細胞内伝達物質であるcAMPを不活化を阻害し、cAMPの効果を持続させる作用があります。

低用量であれば、気管支拡張作用、強心作用、利尿作用、血管拡張作用や中枢刺激作用など薬として利用された歴史もありますが、高用量になると発汗、震え、頭痛などの中毒症状も引き起こします。

人ではテオブロミンの代謝、尿への排泄が迅速に行われるため、体内に蓄積することはあまりありません。

その一方で、犬や猫ではテオブロミンを代謝する能力が非常に低いため、テオブロミンが体の許容量を超えて蓄積しやすく、中毒症状を引き起こしてしまいます。

具体的には下痢、嘔吐、発熱、興奮、頻脈、不整脈、多尿、ふらつき、痙攣など多岐にわたる症状を示します。

摂取量が多い場合にはさらに昏睡状態から死に至ることもあります。

体重1kgあたり20mg程度のテオブロミン摂取によって中毒症状が現れはじめ、100〜200mg(猫の場合は80〜150mg)の摂取で死に至ると言われています

・犬猫にチョコレートを与えてはいけないことは分かりましたが、目を離した際に食べてしまった場合にはどうしたらいいでしょう。

まずペットたちがどんなものを食べてしまったのかを見てみてください。

実はチョコレートの種類によって含まれているテオブロミンやカフェインの物質濃度が違います。

表1および表3は厚生労働省が実施した高カカオチョコレートに関する調査結果です(引用:高カカオをうたったチョコレート(結果報告)平成20年2月6日;厚生労働省)。

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カカオ分が高いほどテオブロミンやカフェインの含有量が高くなっています。

万が一食べてしまったら、焦らずに動物病院に相談しましょう。その際はどんなチョコレートどれぐらい食べたかをわかるように、実物を持っていくと分かりやすいでしょう。

チョコレート中毒について、特殊な治療はありませんが、食べてしまったものを催吐処置または胃洗浄によってこれ以上吸収させないようにして、体内に吸収してしまったものに関しては点滴と利尿剤で早く体内から排出されるようにします。

チョコレートはダメですが、お気に入りのおやつなどをあげて、日頃の感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。

 

ペットホテルについて

こんにちは、受付の神宮です。

今年に入り寒さが厳しくなってきました。皆様の可愛いご家族達はいかがお過ごしでしょうか?

我が家の猫達は毎日のんびりと暮らしています。

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さて私事ですが、コロナ禍でなかなか行けなかったお墓参りに昨年香川県まで行ってきました。

瀬戸内海に浮かぶ島々がとても綺麗で見ているだけで癒されます。

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皆様の中にもそろそろ旅行の予定をされる方も多いと思います。それに伴いワンちゃん猫ちゃんのペットホテルをお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

当院でも、当院でワクチンやノミダニ予防、フィラリア予防をされているワンちゃん猫ちゃんを対象にペットホテルのお預かりをしています。

初めてお泊まりされる場合は、ペットホテル同意書の他に、出来る範囲になりますが、ご自宅にいる時と同じようにさせていただく為、ご飯やお散歩、トイレ等について病院の用紙に記入をお願いしています。

また当日チェックイン時にも、ご飯、お散歩等のタイミングをお伺いしますので少しお時間に余裕をもってご来院されることをお勧めします。

詳しくはホームページでもご案内しておりますが、ご質問等ある場合は病院までお問い合わせください。

 

愛玩動物看護師の国家試験

こんにちは。動物ケアスタッフの粂川です。

強烈な寒波による厳しい寒さが続きますね。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

私は普段早起きするのは得意ですが、最近は布団から出るのも億劫です。(笑)

さて、いよいよ愛玩動物看護師の国家試験日(2月19日)まで1か月を切り、国家試験の勉強もラストスパートに入りました。

大学で4年間学び、この病院で働き始めて約2年になりますが、知識として抜け落ちていることや至らない部分があることに気づき、今の自分を見つめ直す良い機会になっています。

仕事と勉強の両立は大変ではありますが、動物への理解を深めることができ、楽しくもあります。

国家資格を取得できれば、仕事の幅が広がることはもちろんですが、今まで以上に皆様から預かる信頼や背負う責任も大きくなります。

皆様のお役に立てますように残り1か月弱、合格に向けて頑張ります!

 

犬のマラセチア

こんにちは。獣医師の藤森です。

今回は犬のマラセチアについてお話しします。

「マラセチア」みなさんは聞いたことがあるでしょうか?

犬の皮膚、耳などに元々住んでいます。

普段は仲良く共存しているマラセチアですが時に異常に増殖しかゆみの原因になります。

症状としては脇の下や股の擦れるところ、耳、脚先などで、紅斑、ふけ、痒みなどが見られます。

検査は症状のある部分にテープを貼り付けて顕微鏡で見ます。

そこで問題です。マラセチアは次の写真のどこにいるでしょうか?

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正解はこちらです

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実は写真に写っているゴマみたいな紫色の粒々は全てマラセチアです。

(よく見ると雪だるまみたいな形をしています)

マラセチアは痒みの原因となり放っておくと皮膚がゴワゴワになってしまいます

異常に増えたニキビダニは内服薬やシャンプーなどの外用剤で減らすことができますが、肌質が油っぽかったり、アトピー性皮膚炎などの基礎疾患がある子では再発を繰り返すことが多いです。

皮膚の問題は目に見えて辛そうなのが分かるのでご家族様も不安になると思います。

「痒そうにしてるかな?よく舐めてるかな?」そんな症状が出てきたら皮膚が悪くなる前に相談してみましょう。

 

 

子犬のしつけについて

こんにちは、動物ケアスタッフの橋口です。

2023年になりましたね!早いもので埼玉に来てから2年が経ちました。毎日あっという間に過ぎていきますね。

私は専門学校の頃ドックトレーナー専攻に在籍しておりました。

今回はその時に学んだ子犬を迎えた時のしつけについて、お話しようと思います。

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子犬をしつけるのはいつからか?

→いつからでも大丈夫で、わんちゃんが家に来たその日からしつけは始められます。

最初は体をよく触ってあげてください!

人に慣れること、どんな時にどこを触っても怒らないこと等、基礎的なことを徹底して教えます。

次はしつけにおいてのやらない方が良い事をお伝えします。

〇名前で怒る

→名前で怒る=名前を呼ばれたら怒られる。と犬が認識してしまい、名前を呼んでも来なくなったりします。

〇おやつを見せながらコマンドを教える

→何かを教える時にご褒美としておやつを使うのは、犬のやる気を促進するのでとても効率的ですが、おやつを見せながら教えると、いざと言う時に、おやつがないと出来なくなってしまいます。

〇お留守番させる時に行ってきます、ただいまを大袈裟にする

→犬の寂しい気持ちを悪化させ、分離不安になってしまいます。分離不安は、もし何か疾患が見つかって安静にしないといけない時、入院して飼い主さんと離れる時、ケージの中でじっとすることが出来ずに、犬の体に負担がかかってしまいます。

 

しつけはきちんとする事で、犬と快適に暮らすことが出来ます。色んなところにもお出掛けすることも出来ます。

もし何かお困りな時はスタッフにお尋ねください。

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犬のボディコントロールについて

皆さん、こんにちは。動物ケアスタッフの佐藤です。

今回は犬のボディコントロールについてお話ししたいと思います。

まず、ボディコントロールとは犬の身体のどの部分に触れても大丈夫なようにしつけることです。

皆さんのおうちの子は嫌がらずに身体を触らせてくれますか??

先日、我が家のラーナ(ラブラドール )を歯磨きしている際、口の中に傷を発見しました。普段硬いおもちゃで遊ぶ事が多い為、おそらくその時に傷がついたようです。

傷は口の奥にありましたが、ラーナは嫌がらず口を開けてくれる為発見することができました。

肢先や顔周りはわんちゃんが特に嫌がりやすい部位です。しかし、トレーニングで「触られる事は嫌な事じゃない!」とわんちゃんが思えるようになれば、

・病院やトリミングでのストレスの軽減

・歯磨きや爪切りがスムーズにできる

・病気やケガの早期発見

などたくさんのメリットがあります!!

トレーニングには時間がかかり根気が必要ですが、大事な家族の健康を守るためにもチャレンジしてみませんか??

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猫たちのシャンプー

こんにちは、動物看護師の星です。

朝晩の冷え込みが強くなり猫たちが足元や隣で一緒に寝てくれるようになってきました。

わんちゃんのようにじっくり時間をかけてはできませんが、

一緒に暮らしている猫たちのシャンプーをしました。

 

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↑エルをお湯に濡らした時の様子です。

意外と大人しくできました。
 
↓しじみのシャンプー後の様子です。
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シャンプーする前はクローゼットに隠れ、お風呂に連れて行くとお湯に濡れる前からぎゃおぎゃお鳴きながら必死に頑張っていました。
2人ともふわふわになりました。

デグーです

こんにちは、動物ケアスタッフの黒澤です。

今回は昨年の秋頃に新しく家族として迎え入れた子をご紹介したいと思います。

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サンドという砂のような薄い茶色から明るい黄色みがかった色が特徴的なデグーです。

このような色合いから丸まった姿がきな粉餅のようで、きなこという名前をつけました。

デグーは約1年程で人間でいう成人と同じくらいになるのですが、この子はまだ生後半年くらいの子で体が小さく毎日ご飯を沢山食べて元気にすくすくと大きく育っています。

これからどこまで成長してくれるのか、日々楽しみにしながら、一緒に過ごす時間を大切にしていきたいです。

 

 

病理診断と免疫染色

こんにちは。病理診断科 技師の密本です。

今回は免疫組織化学染色(免疫染色)についてお話します。

以前、病理診断の基本染色であるヘマトキシリン・エオジン(HE)染色について紹介しましたが、免疫染色はその追加検査として行う染色です。

免疫染色では、抗原抗体反応を利用して細胞がもっている特定のタンパク質の存在を明らかにすることができます。

HE染色は組織全体を紅色あるいは青色に染めわけることで、組織の構造や細胞の形態を評価するのに対し、免疫染色は目的とするタンパク質の有無の評価をする、という点で異なります。当診断科では30種類近くの試薬(抗体)を備え、様々な蛋白を検出しています。

どのような目的で免疫染色が行われるのでしょうか。

大きく3つの目的に分けられます。

・腫瘍の特定:腫瘍細胞の形や増え方(HE標本)だけでは腫瘍の種類が分からない場合

・病原体の検出(パピローマウイルスなど)

・治療方針の決定:リンパ腫のタイプ(T細胞性/B細胞性)を特定したり、腫瘍細胞が治療薬の標的となるタンパク質を発現しているか(膀胱がんのHER2発現検査:これについては少し前のブログで病理診断医の平林先生が紹介しています)を調べたりすることで、治療に用いるお薬や治療方針の決定に活かされます。

・・・ちょっとピンと来ないかもしれません。

では、免疫染色ではどのように細胞が染色されるのか、実際に見てみましょう。

猫の大腸にできた腫瘍です。H E標本でリンパ腫と診断されました。

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この腫瘍の由来がT細胞なのかB細胞なのかを判断するため、T細胞がもつCD3という抗原と、B細胞がもつCD20という抗原に対する抗体を使用して、免疫染色を行いました。

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免疫染色では、陽性細胞を茶色に染めています。

この症例は、腫瘍細胞はCD3に陽性となっていることから、T細胞性リンパ腫と診断され、治療には、このタイプのリンパ腫に最も効果的なお薬が選択されます。

このように免疫染色は診断に利用され、治療方針の決定に活かされます。

免疫染色は学生の頃から何度も行っていますが、この結果次第で診断や治療方針が左右されると思うと、毎回緊張します。

今後も当院の獣医療を陰ながら支えられるように、がんばります!

ごあいさつ(飼い主様サポート 三井晴香)

皆様こんにちは。

12月から埼玉動物医療センターで働かせて頂くことになりました、三井と申します。

小学生の頃に犬を飼っていた事もあり、もともと動物が好きですが、最近はマイクロブタの写真を見て癒されております。

まだまだ至らない点ばかりですが、精一杯務めさせて頂きます。宜しくお願い致します。

これから寒い日が続きますが、皆様、ご自愛下さい。

 

受付はクリスマス仕様になりました

こんにちは。受付の松本です。

12月に入って一段と寒さが厳しくなってきましたね。

朝、布団から出たくないと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私もその1人です。笑

そんな朝起きるのが辛い12月といえばクリスマス!

毎年恒例、受付はクリスマス仕様になりました。

外にはイルミネーション、中には星型のライトやクリスマスツリー、小さい置物など色々装飾しています。

寒い中ご来院される皆様の心が少しでも温かくなればと思います♪

私のお気に入りは入り口に置いてあるクリスマスツリーです。

クリスマスツリーの横でワンちゃん、ネコちゃんと写真を撮って思い出を作ってみるのもいいかもしれませんね!

クリスマスが終わるといよいよ年末年始に差し掛かります。

年末年始は営業時間が異なりますので、ホームページをご確認の上、お気をつけてお越しください。

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ごあいさつ(飼い主様サポート 吉野)

はじめまして。

10月より飼い主様サポートとして勤務しております、吉野と申します。

来院される皆様に寄り添い、きめ細やかなお手伝いができるよう努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

私の実家は養鶏場を営んでおります。

にわとりだけでなく犬、猫がいて、私が子供の頃にはウサギとクジャクもいました。

両隣は牧場と養豚場(こちらは現在工場になってしまいましたが)で、「牛が逃げてる!!」ですとか「庭に子豚が…!!」ですとか、そんなふうに たくさんの動物に囲まれ育ちました。

動物と一緒に暮らすって大変な事もありますが、かけがえのない時間と思い出をたくさん重ねられますよね。

思えばずっと、身近に動物がいたなと、このブログを書きながら改めて振り返っています。

今は別の場所に住んでおりますが、実家の鶏舎でノラ猫ちゃんが産んだメスの仔猫を1匹保護し、一緒に暮らしています。

今年で6才になりました。

性格は、ちょっと気高いけれど甘えん坊。

そのツンデレぶりに翻弄されながらも、くにゃくにゃの身体と日向の様な毛のにおいに癒やされ、幸せをもらう毎日です。

最近の楽しみは、夜一緒に眠ること!

寒さも相まって、気持ち良すぎて寝坊注意です。

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年末の、少し無理をしやすい時期になりました。

皆様もどうか、風邪などひかれませんよう、よく食べてよく眠り、暖かくしてお過ごしください。

 

 

ワンちゃんの発達ステージを理解しましょう

こんにちは、獣医師の遠藤です。

最近子犬さんをよく見かけるので、今回はワンちゃんの発達ステージについてお話ししたいと思います。

ワンちゃんの発達ステージは大きく6つに分かれます。

それぞれ出生前期、新生子期、移行期、社会化期、若年期、成熟期〜高齢期と呼びます。

どの時期もワンちゃんにとって大事な時期であり、一番長く一緒に過ごすご家族の皆様に十分に理解していただくことで、双方にとって快適で豊かな生活が送れると思います。

・出生前期

文字通り誕生前の時期です。

・新生子期

生後2週間くらいまでの時期です。

体の機能が非常に未熟で、排泄も自分で行えません。

まだ視覚や聴覚は未発達ですが、触覚や体温感覚、味覚、嗅覚はわずかながら備わっており、ちょっとした刺激に反応できます。

こうした時期でも、適度なハンドリングによりその後のストレス抵抗性や情緒的安定性、学習能力などが改善されることが報告されています。

・移行期

生後2週間から3週間までの時期です。

視覚・聴覚が発達してきて、兄弟犬と戯れあったりうなったり尾を振ったりと、社会的行動シグナルも表現し始める時期です。また、排泄も自力で可能となります。

・社会化期

生後3週間から12週間くらいまでの時期を指しますが、犬種や個体差があります。

社会化とは、ワンちゃんが生活していく上で適切な社会性を身につけていくことであり、とても重要な時期です。またこの時期に完全に離乳します(7~10週齢)。

社会化期の初期は、まだ見知らぬ対象や新たな環境に接しても、警戒心より好奇心が上回ります。この時期に多くの動物や人や物、環境に触れ、恐くないことを教えてあげることで、成長してからの恐怖反応を予防することができます(恐怖期という一時的に外部刺激に怖がる時期がこの後2度ほど到来しますが、それはまたの機会に )...。

この期間に経験しなかった事象に今後初めて遭遇すると、子犬のレパートリーにない新奇なものとして警戒や恐怖の対象となります。また、社会化期から次の若年期にかけて、犬同士の遊びは正常な行動発達に重要な役割を持ち、遊びを通して身体能力を磨いたり、犬特有のボディーランゲージや社会的な相互関係のルールを学びます。この時期に他のワンちゃんと触れ合わないと、人とはうまく接することができるけど、変な話、犬とコミュニケーションが取れないワンちゃんになってしまいます。人に例えるならば、狼に育てられた狼少年/狼少女です。

それでは、この時期に多くの動物や人や物、環境に触れることの重要性は理解したが、まだ初年度のワクチンネーションプログラムがなされていないのに他のワンちゃんと触れ合ったり散歩に行っていいのかといった点が疑問としてあがるのではないかと思います。この問題を解決してくれるのが「パピークラス」です。パピークラスとは、子犬の幼稚園であり、同じ状況下の元気な子犬さんたちが集まるので感染症に罹患するリスクも低く、安心して通えます。パピークラスの良い点として、しつけを学べるだけでなく、他の子犬さんやその飼い主さんとも触れ合え、一石二鳥どころか一石何鳥にもなります。是非活用してみてください。

・若年期

離乳から性成熟に到るまでの時期です。

性成熟とは、動物の生殖機能が十分に備わった状態に達することを指し、ワンちゃんでは個体差はあるものの、大体の子が8~12ヶ月齢で性成熟に到ります。

若年期も社会化期同様に、多くの動物や人や物、環境に触れさせてあげることが重要です。この時期に外部刺激の適切な反復がないと、社会化期に社会化した対象に再び恐怖心を抱くようになってしまいます(後戻り現象)。

また、反抗期に突入する時期でもあり、残念な事にこの時期に保健所へ連れて行かれることが多いようです。ご家族の皆様は、犬にも人間同様に反抗期があり、一時的にトレーニングが難しくなる時期があることを理解してあげましょう。

・成熟期〜高齢期

犬が性成熟を迎えてから高齢期そして天国へ旅立つまでの期間です。

事実、歳を重ねれば重ねるほど病気にかかる可能性は人間同様に上昇します。症状が出てからでは手のつけようがなく残念ながら手遅れとなってしまう場合もあります。

早期発見・早期治療を目指し、少なくとも年に1回は健康診断をしましょう。

 

巨大食道症

こんにちは。動物看護師の岡田です。

今回は我が家のむぎちゃんについてお話しします!

むぎは2歳のチワワとカニンヘンダックスフンドのmixで元気な男の子です。

去年くらいから吐出すること多いな〜と思い消化器科の先生に相談し検査したところ"巨大食道症"と診断されました。

巨大食道症は誤嚥性肺炎などになることもあります。

我が家では、ご飯の時は立った体勢で食べれるように以下の写真のようにお皿の位置を高くしています。

そして食べ終わったら立った体勢で10分間抱っこしています。

今のところ誤嚥性肺炎になったりはしていないですが、ご飯食べた後に恐らく気持ち悪くなりたまに涙目になっていたりすることがあります。
誤嚥性肺炎になると命にも関わることもあるため今後も気をつけていきたいと思います。
 

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いろいろな犬の骨折の治療方

 高いところから飛び降りたり、交通事故にあってしまったり動物病院には様々な理由で骨折してしまったワンちゃんやネコちゃんが来院されます。

小型犬人気が高まっている昨今では、ソファーからの落下で前足を骨折してしまう子が後を絶ちません。

 整形外科では骨折の部位、程度、年齢などから似たような骨折でも様々な治療方法を検討・実施しています。

 軽度の骨折(剥離骨折や部分骨折)では手術を行わず包帯で完治することもありますが、多くの子は手術による整復が必要となります。

今回は骨折の際に当院で最も行われているプレート法について今回は簡単にご紹介したいと思います。

 プレート法とは骨折部位を目視または特殊なX線装置を用いてみながら骨折の断端部をぴったりと合わせた後に、金属製(ステンレス、チタン)のプレートを骨にあて、ズレないようにスクリューで固定します。

包帯法と比べてズレの少ない整復が行えます。

また、人の場合は後々プレートを抜去することが多いですが、ワンちゃんネコちゃんの場合は問題が無ければそのまま置いておくことが出来ます。

 ケガをしないことが一番ですが万が一骨が折れてしまった場合は整形外科にご相談ください。

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手術前X線画像

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手術後X線画像

獣医師:中嶋恒介