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その他の病気

子宮蓄膿症

ⅰ)子宮蓄膿症とは

子宮蓄膿症 写真

子宮蓄膿症とは、子宮の中に細菌感染が起きて膿がたまってしまう病気です。
卵巣から放出される黄体ホルモンが関係しているといわれています。
多くは高齢犬でみられ、生理の後1~2か月経過してから発症がみられることが多いです。
ただし若齢犬でも発症することがあるので注意が必要です。

ⅱ)症状

多くは膣から膿が排出されますが、一部では膿の排出がみられない事もあります。
その他ご家族が気づく症状としては、発熱、食欲不振、元気消失、飲水量と尿量の増加、嘔吐、お腹が張っているなどです。
腎不全や敗血症を起こしたり、お腹の中で子宮に穴があいて腹膜炎を起こしたりと、重篤な病状に進行すると命に係わる病気です。

ⅲ)診断・治療

血液検査、レントゲン検査、超音波検査などの検査で診断します。
治療は子宮と卵巣を摘出する手術が必要です。

ⅳ)子宮蓄膿症にならないためには

避妊手術をしたこは子宮蓄膿症にはなりません。
高齢で病気になってから手術をするよりも、若くて元気なうちに手術を行ったほうが体への負担や危険性は少なくてすみます。
避妊手術のご案内については避妊去勢手術の項をご覧ください。
 

尿路閉塞

ⅰ)尿路閉塞とは

尿路閉塞は尿の流れがどこかで詰まってしまい、尿が出しづらくなる(出せなくなる)状態です。
尿は腎臓でつくられて、尿管を通り膀胱に貯められます。
その後膀胱から尿道を通って外に排出されます。
主に尿管でつまってしまう場合(尿管閉塞)と尿道でつまってしまう場合(尿道閉塞)があります。
尿道閉塞は雌より雄でよくみられます。

ⅱ)症状

尿管閉塞では血尿や尿の量の減少などがみられます。
尿道閉塞ではトイレが近く何度も尿をしたり、一回の尿の量が減ったり、残尿感(排尿姿勢を何回もとる)、血尿などがみられます。
いずれであっても尿が出ない時間が長く続くと腎不全をおこし、元気消失、食欲低下、嘔吐などの症状がみられる場合があります。

ⅲ)原因

尿結石や炎症細胞が詰まったり、尿管や尿道自体が炎症を起こして細くなることで、尿がうまく流れなくなります。

ⅳ)診断・治療

血液検査、レントゲン検査、超音波検査などで診断します。
治療は尿が出せるようにする処置が必要になりますが、つまっている部位によっては手術が必要になる場合もあります。
腎不全を起こしている場合は点滴などの入院治療も必要になります。
腎臓のダメージを最小限にするために、病気の早期発見・早期治療が重要です。

ⅴ)ご家庭でだいじなこと

ご家族が尿の量、トイレの回数、排尿にかかる時間、尿の色などをよく観察して、異常があれば早く気付いてあげることが大切です。
異変を感じたらお早目にご相談ください。