総合診療科
今の時期に気をつけておきたい体調の変化
こんにちは、獣医師の白石裕斗です。
季節の変わり目、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は長年花粉症に悩まされておりますが、ようやく花粉の症状が和らいできたかなと思うと、ジメジメとした梅雨、そして暑い夏がやってまいります。
人間はもちろん、動物たちにとっても体調管理が大事になる季節です。
そこで今回私からは、今の時期に気をつけておきたい体調の変化についてお知らせしておこうと思います。
激しい寒暖差や雨が続くなどで湿度が高くなると、私たちの体には様々な影響が出てきます。
また台風など気圧の変化も体に影響を与えることがあります。
温度・湿度・気圧、これらの変化が引き起こす体への悪影響を総称して「気象病」と言われることがあります。
そしてこれらは人間だけでなく、犬や猫など動物たちにも起こると言われております。
ただし、人でも感じ方には大きく差があるように、動物たちにとっても影響は大小様々です。
ですが次に挙げるような持病をもったワンちゃん・猫ちゃんは要注意です。
・脳神経疾患:てんかん、水頭症、脊髄空洞症など
・関節疾患
・呼吸器疾患
これらは気圧などの変化に影響を受けやすいとされています。
実際に、台風が近づいてくると上記の症状が悪化するといったことは診察していてもよく遭遇します。
こういった持病のない子たちでも、例えば
・食欲がない
・嘔吐や下痢などの消化器症状
・寝てばかりで元気がない
などが気象病の症状として現れることがあります。
各種検査を実施しても異常が見られないことがあり、時間の経過とともに自然と快方に向かうこともありますが、中には症状が悪化し積極的な治療が必要になることもあります。
動物たちは不調を感じても、それを言葉にして訴えたり自分で病院に行くことはできません。
やはり普段から様子を観察していただくことが重要になります。
様子の観察については、可能であれば異変を感じた時のお天気を記録したり、気になる症状を動画で撮るなどしていただけると診察の際にとても役立つのでおすすめです。
少しでも気になることがあれば、早めに受診されることをおすすめ致します。
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