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総合診療科

採血について

こんにちは、動物看護師の渡部です。

今回は採血についてお話します。

血液検査するにあたって必要なのが採血です。

ですが、ワンちゃんや猫ちゃんは人間のようにじっとしていてくれるわけではありません。

そこで必要となってくるのが保定です。

動物看護師にとって保定は基本的な看護技術です。

そこで一般的な採血の保定法を紹介します。

 

外側伏在静脈(後ろ足の足首辺り)からの採血の場合

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ワンちゃんは基本的にこの血管から採血します。

小型犬ではこのように抱っこした形で、膝が曲がらないようにしっかりと保定をします。

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大型犬は台の上など大人しくできる場所で行います。

横に寝かせたり2人で保定をしたりする場合もあります。

 

橈側皮静脈(前足の前側辺り)からの採血の場合

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この血管から採血することは少ないのですが、ワンちゃんも猫ちゃんも点滴を流す際にはこの血管を使用します。

ダックスなどの足の短い子たちはなかなか難しいのですが、肘を曲げないようにしっかりと保定をします。

 

大腿静脈(後ろ足の内股辺り)からの採血の場合

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猫ちゃんは主にこの血管を使用します。

猫ちゃんは体が柔らかいので足を曲げたり、動かないようにしっかりと保定をします。

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実際に採血しているところです。

毛をかき分けたところに青く浮き出ているのが血管です。

 

頸静脈(頸の前側に左右2本)からの採血の場合

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ワンちゃんも猫ちゃんも使用する血管です。

紹介した中で1番太い血管なのでたくさん血が必要な時などに使用します。

 

以上の4種類の血管が採血の際によく使用する血管です。

保定法は使用する血管や、ワンちゃん、猫ちゃんの体格、そして性格によっても異なってきます。

大切なことは採血が安全に、スムーズに行えるようにすることです。

そのためには保定をする際にワンちゃんや猫ちゃんに声掛けも同時に行います。

優しく名前を呼んだり褒めてあげたり、まるで赤ちゃんをあやしているみたいです。

採血が終わった後もしっかり褒めてあげます。

採血されることが嫌いにならないように褒めることはすごく大切なことです。

ご家族の方も採血後はしっかりとたくさん褒めてあげてくださいね。

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