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眼科

犬の緑内障

獣医師の豊原です。

犬に多い眼の病気の一つに緑内障があります。

白内障は眼が白く濁ってきますが緑内障は眼が単純に緑色になる病気というわけではありません。

緑内障は眼の中の圧力(眼圧)が上がってしまう病気です。

眼の中は眼房水という水が循環していますが、その通り道が詰まってしまうことがあります。

すると眼の中に水が溜まってしまい、眼の中の圧力(眼圧)が上がってしまいます。

眼圧が上昇すると、眼がとても痛くなります。

そして眼圧が高い状態が続くと、網膜や視神経に障害が出て、やがて失明してしまいます。

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上の写真は緑内障の柴犬の写真です。充血や角膜の混濁がみられます。

 

犬の緑内障は人間よりも進行が早く、発症から数日で失明してしまうこともあります。

そのため緑内障が疑われる場合は早期の診断と治療が必要です。

治療はまずは点眼薬で行いますが、点眼が効かない場合は眼の水を抜くためのバルブと呼ばれるチューブを眼の中に設置する手術をする場合もあります。

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上の写真では黄色の「」の部分にチューブが入っています。

 

日本では緑内障は特に柴犬で多いで、その他にもシーズー、アメリカンコッカースパニエル、ビーグル、トイプードルなどがなりやすい傾向があります。

緑内障の初期症状は眼の充血、眼の濁り、眼をしょぼしょぼするなどですが見た目だけでは他の眼の病気と見分けがつかないことも多いです。

眼に異変がある時は早めに動物病院を受診することが大切です。

 

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