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2025年5月

お花見

こんにちは。

飼い主様サポートの青木です。

4月中旬に友人と友人の愛犬(モフ君)と一緒にお花見に出掛けたのでそちらのご報告をいたします。

場所は埼玉県の幸手市の権現堂公園と千葉県野田市の関宿城跡です。

どちらも桜を見に訪れたのですが

権現堂公園(埼玉県幸手市)

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関宿城跡(千葉県野田市)

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桜はもちろん綺麗でしたが、予想に反して菜の花が綺麗でした。

特に関宿城跡の方が素晴らしかったです。

どこまでも続く鮮やかな黄色の菜の花の道を歩くと気分も上がってきました。

こちらには、わんちゃんも一緒に敷物を広げてピクニックを楽しめるよう場所も多くゆっくりと過ごすことが出来ます。

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わんちゃんも一緒にお散歩が出来るスポットですので今後同じ時期にお出かけするスポットの候補に上げてもらえたら嬉しく思います。

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ペットのがん診断における画像診断の重要性

こんにちは画像診断科の石川です。

動物医療の発展やフードや飼育環境の改良、ペットの健康意識の高まりなどによって動物寿命は年々伸び続けています。これは統計データで示されていますが、日々の仕事のなかでも実感するほどです。私が獣医師になったころは15歳以上の子は珍しかったですが、今では16歳、17歳でも健やかに過ごしている子をよく見かけます。

歳をとると病気は避けられないものですが、みなさんはペットの死因をご存じでしょうか?

犬でも猫でもがんが最も多いとされています(統計によって猫は腎臓病が最多という情報もある)。つまり、長生きの大敵はがんといっても過言ではないですね。

今回は がん と 画像診断 について お話したいと思います。

 

ペットの健康を守るうえで、がんの早期発見・診断は非常に重要です。その中でも画像診断は、腫瘍の有無や進行度を確認するための欠かせない検査方法です。本記事では、X線・超音波・CT・MRIといった画像診断技術が、どのようにペットのがん診断に役立つのかをご紹介します。

 

1. X線検査(レントゲン)

X線検査は、胸部や腹部のがんの評価に役立ちます。特に肺転移の確認や骨の腫瘍の評価に適しており、初期診断の手がかりとなることが多いです。ただし、小さな腫瘍や軟部組織の詳細な評価には限界があります。

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図1:X線撮影装置

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図2:猫の肺腺癌。
猫の肺腫瘍において最も多い病気である。肺腫瘍の50%は無症状と言われているため、早期に見つけるためには検診が重要です。

 

2. 超音波検査(エコー)

超音波検査は、肝臓・腎臓・脾臓などの腹部臓器の腫瘍診断に有効です。リアルタイムで組織の変化を確認できるため、細胞診(針を刺して細胞を採取する検査)と組み合わせて、診断精度を向上させることができます。

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図3:超音波診断装置

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図4:肝臓の肝細胞癌。
犬の肝臓腫瘍において最も多い病気である。超音波検査において体重4kg程度の小柄な犬のお腹のなかに直径50mm大の巨大な腫瘍が見つかる。血液検査で肝酵素上昇などが見られることが多いが、かなり大きくならないと食欲や活動性低下などの症状に繋がりにくいため、注意が必要である。

 

3. CT検査(コンピューター断層撮影)

CT検査は、三次元的に体内を詳細に観察できるため、骨の腫瘍や肺・腹部の腫瘍の診断に優れるだけではなく、手術の計画を立てるのにも大きな情報をもたらします。また、造影剤を使用することで血流の状態を評価し、腫瘍の性質をより詳しく把握することができます。動きに対して弱い検査であるため、麻酔をかけて検査をする必要があります。

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図5:CT装置

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図6:犬の肝臓に見られた腫瘍病変

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図7:肺動脈内において造影欠損(肺動脈の途中から造影剤が流れていかない)が認められ、肺動脈血栓塞栓症が疑われた。このような血栓はその他の画像検査で検出することは難しく、手術計画や治療計画の立案に重要な情報をもたらす。

 

4. MRI検査(磁気共鳴画像)

MRI検査は、特に脳腫瘍や脊髄の腫瘍の診断に有用です。神経系の構造を詳しく映し出せるため、手術の可否や治療計画の決定に重要な情報を提供します。動きに対して弱い検査であるため、麻酔をかけて検査をする必要があります。

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図8:MRI装置

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図9:猫の脊髄のリンパ腫。病変が脊髄を圧迫することで痛みや麻痺を生じる。この病変は他の画像検査では検出できなかった。

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図10:図9の病変周囲の筋肉内にも広がるリンパ腫の病変。図9同様に他の画像検査では検出できなかった。

 

これらの画像検査は一見同じような検査に聞こえるかもしれませんが、それぞれ特徴が違う重要な検査です。
どの検査が最も優れている というものではなく、それぞれ強みと弱みがあり、疑っている病気に対して組み合わせて情報を得ていくことが重要です(当院ではこれらの機器が揃っているため、いずれの検査も実施が可能です。)。
特に、X線検査や超音波検査は麻酔が不要でペットに負担が少ない検査です。
X線検査や超音波検査で異常を認めた場合、または、X線検査や超音波では検出できない領域の病気を疑う場合には、次のステップとしてCT検査やMRI検査をおすすめさせていただきます。

 

まとめ

ペットのがん診断において、画像診断は非常に重要な役割を果たします。
病気の早期発見だけでなく、適切な治療方針を決めるためにも欠かせない検査です。
愛犬・愛猫の健康を守るためにも、定期的な健康診断や気になる症状がある際には、早めの受診をおすすめします。
ペットの健康について気になることがあれば、お気軽にご相談ください!