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2023年6月

ユリ中毒にご注意下さい。

こんにちは。消化器・泌尿器科担当の庄山俊宏です。

6月に入り暑くなってきました。

6月の誕生花にユリがあり私達にとって身近な植物ですが、実は猫にとっては非常に猛毒です。

厳密にはユリ科に属している多くの植物がユリ中毒を引き起こします。

カサブランカやテッポウユリが代表的なユリですが、チューリップもユリ科の植物でユリ中毒の原因になります。

 

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カサブランカ

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テッポウユリ

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チューリップ

 

発症すると重篤な急性腎不全(急性尿細管障害・壊死)に陥り、命に関わる事も多く非常に怖い中毒です。

ユリの花や葉、茎、花粉など、どの部分を摂取しても中毒が引き起こされます。

明確な中毒量は特定されておらず、花を生けた水を舐めただけでも中毒を引き起こす事があります。

症状は急性嘔吐、活動性・食欲の低下、尿が少ない・出ない、流涎などです。

しかし、様々な病気で同様の症状が出るため、症状のみで疑いや確定させる事は困難です。

診断はユリを摂取した可能性がある事の聴取、症状、腎数値の高値などを総合的に判断します。

治療としては摂取したばかりであれば吐かせる処置(催吐処置)や胃カメラを入れて胃洗浄をする事もあります。

しかし、それだけでは中毒発症を抑えられない事が多く、解毒剤などの特効薬はありませんので点滴や吸着剤の投与など内科治療を実施します。重篤な場合は透析が必要になる事があります。

猫に対してユリ科植物が猛毒である事は近年広く知られるようになりましたが、犬もユリ中毒を引き起こしうる事はあまり知られていません。

猫のような重篤な急性腎不全は引き起こす可能性は極めて低いですが、嘔吐や食欲低下、流涎などが引き起こされます。

診断や治療法は猫と大きく変わりありません。

以上のように犬や猫と生活する際にはユリ科の植物は十分に注意が必要になります。

もし、ご自宅でユリ科の植物を飾る際には絶対に動物の届かない場所へ置いて下さい。

ただ、動物の事を考えると可能な限り室内へ持ち込まない方が良いかと思います。

また、どなたかにユリ科の植物を送る際には犬や猫と一緒に生活しているかを事前に尋ねていただいた方が安心かと思われます。

動物にとって危険な植物はユリ以外にも様々ありますので、何かご不明な点がございましたら当院へお問い合わせ下さい。

 

 

受付の小宮と申します

皆様始めまして。

昨年9月に入社いたしました受付の小宮と申します。

職種は受付事務になりますが、専門学校では、犬猫以外にも小動物、爬虫類、魚類などたくさんの動物に囲まれながら学校生活を過ごしておりました。

そんな専門学校の入学を機に、我が家では新しく猫ちゃんを迎え入れました。

警戒心が強い種類と言われていたので、家族全員で心配していましたが、初日から私のお腹の上で眠ってしまうほど人が大好きな子でした。笑

同じ種類や性別であっても、性格はそれぞれ異なりますが、それは個性でありその子の魅力のひとつだと思います。

皆様のわんちゃん猫ちゃんは、お家に迎え入れたときどんな様子でしたか。ぜひお聞かせください!!

まだまだ至らない点も多々ありますが、日々精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。

また、ここ数日は寒暖の差が激しいため、わんちゃん猫ちゃんの体調管理には十分気をつけてお過ごしください。

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